日経新聞の黒い霧
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堕落した日本のジャーナリズムの実態を抉った快著 |
日本のジャーナリズムが権力に追従する翼賛メディアであり、自己批判や自浄能力がないことを指摘する点で、本書は朝日新聞を告発した「夜明け前の朝日」(鹿砦社)や、読売新聞と朝日新聞の問題点を抉り出している「朝日と読売の火ダルマ時代」(国際評論社)と並んで、現代日本のメディアの欠陥を明らかにした名著である。特に、鶴田社長の独裁支配と不正隠蔽に対して、部下として告発した勇気は日本のジャーナリストの鑑である。この記者魂を使って、小泉政治についての告発をしたならば、『洛陽の紙価』が高くなるような傑作が、誕生するのではないかと期待したい。
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日経の闇をズバリとえぐった一冊 |
日経新聞の現役記者による、日経新聞の触れられない暗部を生々しく記した一冊。
記者時代の数々の象徴的なエピソードと共に、日経という企業の負の側面を記者の視点から、大胆告発している。
中でも圧巻なのは、鶴田社長解任に向けての、筆者の告白である。
それは本当に事実とは思えないほど、興味深く、まさに事実は小説より奇なりである。
高杉良の「乱気流」という作品のモデルにもなった出来事の当事者による手記だけに、それだけでも読む価値は高いであろう。
報道の舞台裏に迫ったノンフィクションは数あれど、自らの所属する組織の影の部分に鋭く迫った作品は珍しい。
その意味で、筆者の勇気には感服である。
マスコミという組織の、前時代性というものを、浮き彫りにする一冊と言えるだろう。
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メディア批判の三大傑作 |
日経は、かねてから、とかくの噂のあるメディアだった。その腐敗ぶりがここまで酷いとは!大塚氏の告発は凄まじいばかりのリアリズムで貫かれている。日経と並ぶ腐敗メディアのフジサンケイグループの経営私物化の歴史を描いた「メディアの支配者 上下」(中川一徳著。講談社)と、フジテレビ・産経新聞の驚くべき暴力支配の実態を、元論説委員が内部から告発した「フジサンケイ帝国の内乱」(松沢弘著。社会評論社)とあわせて、今年度のメディア批判本の三大傑作だ。
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「物言う」ジャーナリスト(普通か・・・) |
ライブドアによるフジテレビ買収騒動、村上ファンド、百億円を稼ぎ出す投資顧問。年明けからペイオフ解禁となった4月にかけて、株主やその権利がますますメディアを賑わすようになってきた。本書は、株主提案権を腰に帯び、自らが属する組織の腐敗を正さんがために、支配者に切りかかろうとする「物言う」ジャーナリスト(普通か・・・)の物語である。
などと仰々しく書いてみましたが、僕は筆者に対してただただ「かっこいい」とため息を漏らしてばかりです。新聞協会賞を受賞して部長職までたどり着き、あとの人生を平穏に過ごそうと思えば過ごせたはず。だけども、組織の腐敗を知ってしまった。その元凶を。闘うべきか否か。そして是を選んだのだから「かっこいい」としかいえませんよ。知ってしまった者の宿命ってあるんだなあと、感慨深くなりました。
かっこいいだけでなく、新聞記者の視点やそれに基づく考察、取材などの様子が事細かに書かれていて興味深い。登記簿を基に調査するシーンや株主総会に意見を提出するシーンは様子がわかって、勉強不足の私には新世界が開けました。あと、金と女が絡む事件は面白いです。結局そこなんですけど。
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読み出したらとまらない |
読み出したらとまらない。なぜだろう?おかげで睡眠不足だが、いろいろなことがわかった。大手新聞社の編集幹部が前近代的な人々であること、多くの記者たちが外に向かって吠えるだけの番犬であるとも。それから、この著者の「スクープ」(文春新書)を以前に読んでいたので、「リークはスクープでない」とする著者の考え方の背景もよくわかった。とにかく、すらすら読めるのに、中身はずっしり重い。


