象の背中
![]() |
泣けました・・ |
肺ガンによる余命6ヶ月を宣告されるシーンから物語は始まります。
すべての延命治療を拒否して残された時間をこれまでの人生の整理に費やそうと決心する主人公は自分と年齢も近いため身につまされました。
家族、友人、愛人などそれぞれとの関係にそれぞれの終止符の打ち方を主人公は模索してゆきます。それぞれの関係ごとに異なる温度差がその垣根を越えて1つに収斂してゆくようなストーリーはリアリティが有りました。まさか、そんな風には・・とつっこみたくなる部分も有りますが有り得ないとは言い切れない、そんな妙な安心感、期待感に救われる思いがしました。こんなに読みながら泣いたのは重松清の流星ワゴン以来です。40-50歳前後で普通の家族、友人がいて健康にちょっと気になる人、そして愛人がいたりしたらこの本はお薦め出来ません。哀しすぎます。
![]() |
死に行く者の姿 |
余命半年を宣告された中年男性の死にゆくまでの姿が描かれています。初恋の少女、喧嘩別れした親友、愛人、妻などとの和解と最後の別れが生き生きと描かれています。自分は秋元さんの本は初めてだったので、その手口というか書き方がわからなかったため、何度も泣かされてしまいました。ですので人前で読むのは止めたほうがいいのかもしれません。
ただ全てが主人公にとって理想の形で展開していくのは少々気になりました。ある意味男の夢をそのまま描いているといったらいいのでしょうか。女の立場から見るとこの辺はどうなのでしょうか?ただ男としてはこういう死を迎えることは理想だなあ、と切に思いました。
![]() |
家族愛 |
読んでいて涙がでる場面もいくつかあり、印象に残る言葉もちりばめらた好著だと思います。筆力が著者にあるのを2冊目ですが初めて知りました。なんとなく軽薄?表面的?な印象があるのは、お金に困っていない人生を歩んだ著者だからでしょうか。いずれにしろ読んでみて損はないです。
![]() |
余命半年。けれどそれは、最高の半年 |
仕事中毒のように働き続けていた中年男・藤山は、
余命半年と宣告され、自分の人生を考える。
妻、息子、娘、愛人、そして胸の奥にしまったままの
遠い昔の記憶の中の人々…。
逆説的だが、死を目前にした藤山は、活き活きしている。
おそらく、はじめて本気で生きるようになったからだろう。
淡々と描かれているため、感情や行動にリアリティがあり、
自分勝手とさえ思える態度にときおり嫌悪を覚えつつも、
いつのまにか藤山を見守っている自分がいた。
行間を読ませる文章は、さすが秋元康。
ガンや死を題材とした作品は、気が重くて読む気が
しなかったのだが、不覚にも何度も何度も泣かされた。
「いつかやろう」と思いながら、手をつけられずにいる
ことを「今」やろうと思う。そんな気持ちにさせらる
読み応えのある一冊だった。
![]() |
どろどろとした「ハングリーさ」が欲しいところ |
他の方のレビューを見て、なおかつ、主人公と同じ年齢の私は、ワンクリックで購入して、一気に読み上げました。しかし残念ながら、インパクトを、あまり感じることができませんでした。この世の中には「生き方」「死に方」数え切れないほどあります。「象の背中」は、秋元康的なひとつの生き方として、こういう小説ができたんだなと思いました。私の周りでは、この年齢になると、同級生・同窓生が次から次に、亡くなっています。特に、家族を抱えたものは、どうにか延命治療なり、完治治療なりを切に望み、実行しながら、寿命が尽きていきます。そういう場面に幾度となく遭遇しているゆえ、内容に、生きることへのどろどろとした「ハングリーさ」が欲しいところです。最後に、「ひとつの生き方」という点で、読んでみるのも良いと思います。



