外交を喧嘩にした男 小泉外交2000日の真実
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外交の現場を記した秀作 |
アメリカのジャーナリズムの外国論の秀作をいくつか読んできて、日本ではなかなかこういうのを読めないなという感想を持ってきたのだが、その感想を裏切ってくれたいい作品である。
外交のすべてを書ききっているとはいえないのだろうが、対北朝鮮外交、対中外交、対米外国のそれぞれの局面で、官邸や外務省のキープレイヤーがそれぞれどのように動いたのか、今まで知ることの出来なかったファクツを提示しながら、読者に日本外交の実態を教えてくれる。
外交を喧嘩にした男という副題と中身は若干違っている気がしたが、小泉外交の真実という意味では一定の成功を収めている。
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日本外交の夜明け |
歴代政権は歴史認識問題などで中国や韓国の醜い抗議によって多くの大
臣が辞任に追い込まれ、謝罪と妥協に塗れた「弱腰外交」に徹してきた。
しかし、今ニュースになっている日本外交は違う。
今も続く北朝鮮拉致問題
反日デモ・靖国問題などの日中関係
イラク・テロ・基地問題などの日米関係
今まさに進行している諸問題に関して、それぞれ詳細な取材によって浮
かび上がらせている。一筋縄ではいかない相手と辛抱強く交渉し、時に
はリスクをかけて決断する、息詰まる内情が描かれ、それが最近のニュースと重なって迫ってくる。
外交とはお互いの利害の衝突であり「完全なる成果」など存在しない。
多くの批判を受ける小泉外交だが、今後の日本国に大きな希望と誇りを
感じさせる一冊である。
久々に「面白かった!」言える一冊である。
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小泉はブッシュに「アメリカは横綱相撲をとれ」と諭したこともあるというが |
タイトルはいかにも、という感じだが、読売新聞政治部が書いているのでそれなり。小泉政権の外交を日朝、日米、日中関係にわけて描いている。特に日中関係は問題だらけだったんだな、と改めて感じる。
江沢民が来日して小渕首相と会談した時、30分も日本の戦争責任を非難し続け、小渕首相はたち上がって深々と頭をさげたという。このときに同席した日本人側出席者は「戦後50年以上を経ても、一国の首相が首脳会談の席で、あれだけ面罵されなければならないとは…。正直、あまりの悔しさに涙が出た」(p.225)という。確かに、個人的な感覚でも、あの時の江沢民訪日以降、中国の対日非難は激しさを増し、それに日本側がもう応えなくなった、と感じる。
小泉首相の靖国参拝が最悪の影響を与えたのは二回目の参拝だったという。それは海南島での首相会談で「中国は、2002年は首相が靖国を参拝しないと思い込んだ。日本は、8月15日を避けて参拝すれば、中国がさほど反発しないと楽観視していた。完全なボタンのかけ違いだった」という(p.242)。

